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​創造的過疎のまち ”神山町”

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創造的過疎とは:人口減少を受け入れ、数ではなく内容的なものを変えていく、従来型産業に頼らない形で、若い人たちが残れる、入ってくることができる町にするという考え方
私は、地方創生戦略の策定をコーディネートされた西村佳哲さん、大埜地の集合住宅等を設計・デザインされたビオフォルム環境デザイン室の山田貴宏さんのご案内で2022年2月に神山町を訪問しました。以下簡単に取組概要報告します。
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神山バレー・サテライトオフィス・コンプレックス
(​NPO法人グリーンバレーが事務所を置いている
コーワーキングスペース)

​神山町の地方創生は国際交流からスタート

出発点は、アメリカから日本各地に送られた「青い目の人形」の里帰りプロジェクト


神山町の小学校にあった青い目の人形を見つけた大南氏は、人形のそばにあるパスポートを発見します。
それをもとに持ち主を探し、PTA、商工会と連携し、子供たちもつれてアメリカのウイルキンスバーグ市に行き、64年ぶりの人形の里帰りを実現させました。

この成功体験を共有した地域住民が身の回りから少しづつ変え始め、国際交流協会が立ち上がります。

 

​アーティストインレジデンスからワークインレジデンスへ

徳島県が始めた「とくしま国際文化村構想」の中で「アートは人を感動させ、人を呼び込む力がある、世界の芸術家村を神山につくろう」という発想がもちあがりました。

国際交流協会が主体となって、海外から芸術家を受け入れ活動を支援する「アーティストインレジデンス」の取り組みが始まりました。


その後、国際交流協会はNPO法人グリーンバレーに移行し、移住者支援を始めます。移住者を「逆指名」する逆転の発想で取り組みがはじまります。
 町に仕事はないから、手に職をもって起業する人、町で必要な職種の人を募集してきてもらう「ワークインレジデンス」を始めました。空き家の情報や神山町の魅力的な暮らしを発信するサイト「in 神山」を公開しています

​サテライトオフィスの町

このようなよそ者を積極的に受け入れ地域を活性化する動きが出ている中、「働き方の改革をミッションに」していたSansanが、自然豊かな環境の中で創造的な仕事をする場所としてサテライトオフィスを設置します。

その後、神山町での社員の合宿が渋谷界隈でうわさとして広がり、様々な企業が合宿に神山町にやってくるようになりました。NHKのニュースで自然に囲まれた川べりでパソコンを持ちながら仕事をしている様子の社員の映像が映され、移住者をひきつける神山町が全国に発信されます

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​地方創生戦略プロジェクトの一つで、人と人とをつなぐ食育を実施しているフードハブプロジェクトの地産地消レストラン

官民協働のプロジェクトを生み出す地方創生戦略

神山町での「絵にかいた餅はいらない」との考え方で地方創生戦略が策定されました。
 

「旧住民と新住民との協働」、「官民協働」、「世代交代」を図るため、40代以下の地元民、移住者、係長以下の役場職員でワークショップ方式で検討され、そこで提案されたプロジェクトが戦略の中に盛り込まれています。
 

戦略を実現する実働部隊として「神山つなぐ公社」(役場職員と住民で構成)を立ち上げ、戦略が次々と官民協働で実行されています。

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​まちを将来世代につなぐプロジェクト
大埜地の集合住宅

神山町の地方創生戦略は、2つの小学校が複式学級にならない児童数を確保するためには、毎年子供を含む41人の移住者の受け入れを目標に掲げました。その最大の障壁になっているのが住宅不足でした。

そこで暮らしと交流の拠点として、元中学校の寄宿舎跡地のに全20戸で構成される集合住宅の「大埜地住宅」と広場や地域の文化・交流拠点の「鮎喰川コモン」が建設されました。

このプロジェクトは、神山の木で、町の大工さんの活躍により、開発に3年をかけることで少しづつ完成させていきました。植栽は町の高校の生徒さんたちと山で集め種から育てた苗木を中心に地域の植物で構成します。

集合住宅は、子供の年齢が入居条件でこどもが高校を卒業するときまで住むことができます。庭のある部分は車が通れない空間になっていて、子供たちが屋外で安心して遊ぶことができます。隣接して設置された
鮎喰川コモンが町中の子供たちが集まってくる拠点にもなっています。

住宅は、断熱性能が高く、神山の木を活用した木質バイオマスの地域熱供給と太陽熱を利用した床暖房で、暖かく環100年もつ環境性能の高い家になっています。
誰もが住みたくなる快適で、安心して楽しく暮らせる集合住宅になっています!

中学校の寄宿舎の解体工事から生じたコンクリートガラを、活用して、宅地基盤としてかさ上げするなど、域内資源を循環利用しています。

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​大埜地集合住宅プロジェクト
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